薪ストーブ生活を始めたころは焚きつけが下手で何度もやり直し。
薪をくべる量もタイミングも良く分からず無駄な消費をしてました。
それから10年、今では煙突掃除やガスケット交換といったメンテナンスも自力で出来るようになり、自立した薪ストーブ生活を送ることができるようになりました。
そこでこれまでの10年の薪ストーブ生活を振り返りながらメリットデメリットについて記事に残しておきます。
何十年もやられている方やプロの方からしたら、それは違うな~って項目もあるかと思いますが、温かい目で見てもらえると嬉しいです。
デメリット
初期費用が高い
ノルウェーのヨツールF400を使用してますが本体代と工事費で約100万かかりました。
すぐに止めてしまう可能性もある中で最初は不安でした。
今となっては後述のメリットにより思い切って導入して正解でした。
壊れるとパーツが高い
これも輸入ストーブというのが原因ですが、どこかが壊れてしまうと国産と比較して高額なパーツ代がかかることになります。
壊さないように大切に使うようになったのでその点では良かったです。
メンテナンス代が高い
業者にフルメンテを頼むと2~3万かかります。
毎年頼むとバカにならない価格となるため煙突掃除を含め自分で行うようになりました。
しかし、はしご作業は大変危険なためやらない方がいいです。
落ちるリスクを考えると専門業者へ依頼することを強くおススメいたします。
怪我をする可能性がある
上記の煙突掃除の他、薪づくりでも斧やチェーンソーを使うため常に危険と隣り合わせです。
斧の先端が爪にあたり割れそうになったこともあります。
筋の悪い原木に斧を振ったら木片が顔をめがけて飛んでくることもあるので、作業時は必ず安全メガネを装着してます。
焚きつけ時も火の粉が飛んでくることがあるので危ないです。
火事になる可能性がある
年一で煙突掃除をしているので可能性は低いです。
しかし、焚き方が下手で煙突内にタールが溜まり続けると煙道火災になる可能性もあります。
また、完全に消えるのを待つわけにはいきませんので熾火が残った状態で就寝・外出をしなければなりません。
未だに心配になる時があります。
放火・盗難の危険性がある
着火剤を使っても簡単に火はつかないのでライター程度でしたら耐えられますがバーナーでしばらく炙られたら確実に大火事になります。
また薪棚裏が駐車場となっているので車を横付けして盗られるリスクがあります。
対策として防犯カメラを設置してます。
近所の理解を得られないとキツイ
住宅街に限りますが、ご近所の方の理解が得られないまま薪ストーブ生活を続けるのは厳しいと思います。
相当強いメンタルがあれば大丈夫です。
入居時に予め薪ストーブを使うことを説明しておくのが良いですね。
煙が出ないよう気を使う
これも住宅街の話ですが明るい時間帯の焚き付けは煙が出ないよう特に気を付けてます。
その日の風向きもチェックしてしまうようになりました。
温度調節が難しい
このマニュアル感が魅力ではありますが常に一定の温度を保つのは至難の業です。
暑かったり、丁度良かったり、ちょっと寒くなったりを常に行ったり来たりしてます。
真冬に熾火の状態で寝落ちしてしまうと数時間後は寒くて目を覚まします。
時間が取られる
煙突掃除、本体メンテナンス、灰捨て、薪作り、薪の運搬、薪棚から玄関ポーチへの移動、室内への移動等、1年中何かしらの作業をしてます。
趣味として上記を行える方でないと続かないと思います。
ちなみに「時間が取られる」とは書きましたが一度もそのように思ったことはありません。
楽しみながら作業を出来ているのでここまで続けてこれてます。
一年中虫や爬虫類が出る
確実に薪が影響してます。
冬でも暖かいので普通にゴキブリも薪に潜んでいたりします。
薪づくり中も突然こんなのが出てきます。
薪に虫がついていると室内で飛びます。
虫がどうしてもだめな方はキレイな薪を買うか薪ストーブは諦めてペレット等にした方が良いです。
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薪を買うと高い
近所の相場は1立米2万円前後ですが場所によっては3万円前後になるようですね。
1シーズン6立米前後は使うので全て購入すると12万円と高価です。
薪ストーブ生活をしている間は薪と縁を切ることはできません。
安く済ませたいのであれば近所の方から頂く、間伐を手伝って原木をもらう、造園屋などから大量に買い付ける等の行動が必要となります。
通える距離に自分の山があったら最高ですね。
薪棚が減るとメンタルが削られる
3年分以上25立米程度を保管できる薪棚がありますが、この環境でも薪棚が空になると不安になります。
このまま薪を手に入れられなかったら生活できない・・と。
常に薪の心配をしてしまいます。
エクステリアと目隠しも兼ねているという理由もあります。
運搬が大変
乗用車(ステップワゴン)での薪運搬は限界がありますね。
汚れますし。
一度擦ってしまったし。
実家から軽トラを借りているので助かってます。
なかったらかなりしんどいです。
暖まるのに時間がかかる
スイッチポンで暖まることができる電化製品とは違いすぐに暖を取ることはできません。
30~40分してやっとじんわりと暖まるイメージでしょうか。
そのため3時間以上の余裕がない時は焚くか焚かないか迷います。
アフターサービスが悪い
これは完全に契約したところが悪かったです。
ハウスメーカーに言わるがまま200㎞離れた業者で購入したところ、1~2年目は対応してくれてましたが3年目辺りからは全くサポートに来てくれなくなりました。
多少高くても近場で契約することをお勧めします。
乾燥がひどい
冬でも洗濯物や洗った靴を乾かすことができますが、一方で肌がカサカサになる位乾燥します。
何も対策をしないと40%以下になります。
ウイルス的にも良くないので大容量加湿器を設置してます。
デメリットを書き出してみたら結構ありました。
続いてメリットです。
メリット
見ていて癒される
裸足でハンモックにのってアイスをヌクヌクしながら食べて焔を眺める。
この贅沢時間のために薪活をやっているようなものです。
半年間に及ぶ薪ストーブ生活の焚き始めは毎回気分が上がりますね。
体の芯から暖まる
これも他の暖房機器では味わうことのできない醍醐味です。
薪ストーブが本燃焼してくると夏のように暑くなるので氷点下近くの外にでて数分涼むと最高に気持ちがいいです。
サウナと似ていますね。
窓も開けて温度調節もしています。
家全体が温まるので裸足で過ごせる
人だけでなく家中も暖まりますので床暖なしでも床が暖かくなります。
逆に寝室は扉を閉めていないと暑くて寝苦しくなります。
寝室だけは暖気が入らないように閉め切っています。
衣類や靴もすぐ乾きます。
防災対策になる
有事の際は暖房の他、照明、料理、湯沸かし、等にも使うことができます。
大多数の方が灯油を求める状況になった場合でも、枯れ枝を拾えればなんとかなりそうです。
ダイエット・筋トレ・ストレス発散になる
薪割り、玉切り、原木移動、煙突掃除、薪棚への積込、薪棚から玄関ポーチへの移動、どの作業も重労働です。
これらの作業期間中は痩せますし筋肉量もアップしてるような気がします。
斧を使った薪割が一番負荷が高く、爽快で良い気分転換になってます。
薪割り機を使った方が効率的で安全ですが、薪割自体が楽しいので今後もこのスタイルで行きます。
節を読んで割れたときは心の中でガッツポーズしてます。
販売するようになったら導入しないと割に合いませんね。
街中の樹木が分かるようになる
運転中に、ケヤキいいな~とか樫最高だな~とかクスノキ要らない・・とか考えてます。
こちらの樹皮ハンドブックが大変参考になりました。
どうしてもわからない場合は写真を撮って園芸屋の方に聞いたりしてます。
樹皮に関してはグーグルレンズでも、まだそこまでの精度はないですね。
コナラとクヌギの区別なんかができる位になると便利になりますね。
伐採現場をみるとソワソワする
これはメリットなのか分かりませんが、伐採した原木を見かけるとお金が落ちているように見えてしまいます。
これらは捨ててしまうのか、既に引取先は決まっているのか、捨てるなら欲しいなと。
車を運転しながらなのでそのまま走り去ってしまいますが。
しばらく放置されているようなら、もらえる可能性があるかもしれませんね。
ただその状態の時は現場の方もいないでしょうから、連絡をとるのが難しいですね。
世間話のネタになる
徐々に薪ストーブを設置される方が増えているようですが、僕の感覚ではまだまだ少ないです。
地方の田舎に住んでいますが半径1km以内にもう1軒あるくらいです。
往復4時間かけて都市部に通勤してた頃は薪ストーブをやっているというだけで奇人変人仙人扱いをされてました。
話のネタになるので薪ストーブをやってて良かったと思ってます。
今のご時世ですと「SDGs15番に貢献してますから」とネタにできます。
まとめ
以上、薪ストーブ生活を10年続けて感じたメリットデメリットでした。
いかがでしたでしょうか。
虫や作業などで危険なことも多いですが、生火を室内で眺められる贅沢さやじわじわと体が暖まるあの感覚は一度味わってしまうとやめることができません。
暖房だけでなく防災としても使える唯一無二の存在ですので、例え別の場所で住むことになっても今後も使い続けていくと思います。
しかしながらデメリットも沢山ありますので本記事を参考にしてもらえたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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